2015年2月26日木曜日

フッコで良いから釣れてほしいと大黒様

2月23日(月)

2012年の夏に釣りを始めた時、釣りたかった魚と言えばスズキ。夜な夜な湾岸エリアに出掛けてはルアーを投げ、落とし込みの真似事をしと、工夫を重ねて釣りのいろはを覚えたものである。生憎私はスズキに縁が無く、目見当で50cmほどのものは2回かけたが結局バラしてしまい、振り返ってみればフッコさえ揚げた事が無い。そして何時しかスズキを追いかけるのはやめてしまった。

当日新山下のタイドグラフ

追っかけをやめたのは都内で釣ったセイゴの不味さのせい。臭くて食えたものでは無い。しかし東京湾は日本で一番スズキが居ると言われているのに、視界に入れないのは寂し過ぎる。その後の経験から東京湾でも東京都外で釣れたものならば食える事も分かったので、東京湾の神奈川・千葉エリアで釣ってみようという考えに変わって来た。

大黒海づり施設は綺麗な公園の端っこにある

その条件でどこか良い所が無いかと探すうちに、大黒海づり施設やマルエイ海釣り施設あたりのルアーの成績がそこそこだと気付いた。近い方の大黒の釣果を自分なりに分析し、釣れそうな時期も見えて来た。するとたまたまその時期の平日に休みが取れたので、これ幸いと大黒に行ってみる事にした。

6時に家を出る時は1mm程度の雨が降っており傘が欲しかったが、開場の7時まで10分というあたりで大黒に到着した時は陽が差していた。気温が15度に達すると聞いていたので南風が強かろうと予想していたが、5mも無い(記録では20度の8mだったようだ)。重めのルアーを揃えたけれどその必要も無かった。

平日こそ釣りですよね

開場前に並んでいたのは15名ほど。過去に休日に2度ほど訪れた際は軽く30名以上は居た。それに比べると随分と空いている。入場が始まると皆さん早足で目当ての釣り座に向かっていく。私はどこが良いのか分からないのでゆっくり。皆さんのポジショニングを見ると、桟橋の先端部と根元に人気が二分されている。先端部が空いているなら入ってみたいと思っていたが釣りづらそう。結局一番人が少ない中央付近で気楽に投げる事にした。

ブルーベイブリッジ

人気のブレード付き、ワーム、メタルジグなどルアーをローテーションしながら投げる。ローテーションするという事は釣れていないと言う事。ジグにすると暑くなって上着を脱ぐほどの暖かさ。けれどアクションが少ないものになると涼しくなるので上着を着る。ちょっと忙しい。

ローテに加えタナもボトムから表層まで広く探ったけれど、軽目のバイトが一度あっただけ。2時間ほどの間に先端側で50cmクラスが3本揚がってるのを目撃。この頃には釣り人も30名くらいにはなっていたので、これしか釣れてないとすれば渋いなぁ。

投げると腹が減って来たので9時頃休憩。一番不健康そうな食い物を選んで食べる。予想通りの不味さに満足。ついでに施設の職員さんから情報を仕入れる。揚がった本数は4本だそうな。1本見逃していたがそれでも渋い。タナはボトムが良いらしいとの事で、その後は必ず着底させるようにした。小一時間ばかり投げ続けたが全体に全く反応がなくなったので納竿。

ジャンクなものが食いたい気分

カゴなら釣り場で竿頭も珍しくないけれど、ルアーはまだまだ未熟。と言うか相変わらずスズキに縁が無いというのが結論のような?釣れる日程についての読みも完全に外れたし。別の切り口で分析してみる必要性を感じつつ、大黒を後にした。夜にHPをもう一度確認すると、この日はフッコが7本だった。次はマルエイでも行ってみるかなぁ。

2015年2月17日火曜日

仁右衛門島リベンジなるか

2月11日(水・祝)

長男さんを連れて前日の20時からリベンジのため仁右衛門島に向かう。東伊豆の大崎堤防も考えたが、初見で夜釣りは無いだろうと仁右衛門島再訪に。潮回りは小潮だが仁右衛門島の潮の早さを思うと、これくらいが丁度良いのではと思えた。

小潮の中日で潮位差はかなり小さい

22時頃に現地着。空いていれば角の灯台でやるのも良いなと思っていたが先客が2名。邪魔にならぬよう、しばし長男さんと灯台が照らしだす波濤を眺める。堤防先端には余人はおらず、先日竿を出した岩の上に釣り座を構える。

2時頃が干潮だったので1時頃までは竿を出し、4時頃までは昼寝して体力温存、朝マヅメに再び糸を垂らすという計画。長男さんは竿を作りはしたものの寒さに負けて車中に撤退。今回は最初からカゴ仕掛けで臨んだが、これがまぁ釣れない釣れない。

まず潮の利きが流石に悪すぎた。中潮くらいが程良いか。そして依然として水温が低い。全く魚信が無いので、0時ごろに少し趣向を変えようとオキアミを青イソメに変えたらハゼが掛かり、ユーモラスな風貌に笑みが溢れる。この日最初のお客さんだ。これをリリースした後は河豚が一匹。これもリリースした1時頃、私も休憩に入る。

イソメを使って彼の顔を見なかった事は無いのでは

一寝入りして4時過ぎに釣り座に戻るとアジンガーが隣に入っていた。これは地元の凄腕アジンガーで、5時頃に訪れた時合にささっと5匹ほど釣り上げてしまった。他にもアジンガーは何人か入っていたが釣れていたのはこの人だけ。自分が釣るのも忘れてリーリングに見入ってしまった。

気を取り直して私も仕掛けを打ちなおしていたところ、ウキにもぞもぞと反応が。アジではないのは分かるが、この反応は何だ?黒鯛あたりかと思って合わせを入れると、あまり引かずに生命感が無い。ゴミかと思って抜き上げるとこれが300gほどのタコ。オキアミも食うんだなぁ。脚の根元付近にフッキングしていて、小さめだったから身切れしなかったようだ。生憎写真を撮るのを忘れてしまった。

5時頃に漁船や釣り船が港を出て行く

時合は完全に過ぎたようで、6時半ごろには凄腕アジンガーは納竿して行った。私も8時まで粘ったがアジは1匹も釣れず。ただ凄腕アジンガーから聞いたポイントと時間の関係を反芻しながら竿を畳んだ。

神々しい光が射す仁右衛門島
勿論リベンジなるまで挑戦しますよ

その後は長男さんと鴨川・弁天島と灯台島を探検。彼には良い冒険になったようだ。弁天島は相変わらずの混みよう、灯台島はフカセ1名のみだった。釣り人の数に差があるが、釣果に差があるかまでは聞き込みだけでは辛い。いつか実体験してみたいと思いつつ、10時前には家路に着いた。

2015年2月15日日曜日

宝来島・弁天島・灯台島

2月7日に回った南房から外房にかけての軽目の磯の写真と備忘録。竿は出さずに入釣経路と釣り座の確認のみ。

【宝来島】
千葉南端の野島崎灯台にほど近い磯。宝来島自体は小場所だが、そこから西に磯が続くので釣り座には困らないのでは?ただし水深は全体的に浅い。海苔が付いている箇所もあるので足元には注意が必要。宝来島先端から50m程度沖から急に水深が出るとの事で、ここがカゴの出番。

こんな感じで

渡ります

宝来島先端から西を臨む
程良い高さのある釣り座もある

宝来島より西はこんな磯が続く
遠くに野島崎灯台が見える

足場はそこそこ良い。コンスタントに50m以上飛ばすなら両軸の方が楽そう。向かい風ではバックラッシュの危険が増すので、夏場など状況によってスピニングの4~5号竿との使い分けの必要があるだろう。


【鴨川・弁天島】
鴨川港内に入り口があり駐車可能な場所から近いので便利。入釣経路は険しく、釣り座自体も狭くてそれほど竿を出せる場所は多くない。それでいて人気があるのだから釣り座を確保するのは非常に難しい。釣り座から水面までの高さがあるので、落ちたらまず助かるまい。安全上、単独釣行や夜の移動は避け、なるべく両手を空けて移動したい。フカセや石物狙いが多い。カゴは南端から沖向きに投げるのが良いとか。足元から10m近い水深があるとの事。

立派な橋があり写真中央奥の弁天様にお参りするだけなら足場は万全

後は徐々に険しくなって

最終的にこう

テイクバック出来る場所が少ないからフカセが多いのだろう


【鴨川・灯台島】
弁天島お隣の灯台島。入釣経路は弁天島より険しいので移動時は注意が必要。釣り座自体は広くて釣りやすい。メジナや黒鯛が良いようだがあまり青物は釣れない?猫が沢山居たので釣った魚を取られないように注意。

はしご車か

入釣経路はアップダウンが激しい
手がかり足がかりは多いので如何に徒手で入るかという工夫が大事

一山超えれば釣り場は高さ広さともに平均点以上


今回は島と付くところを3つ回ったが、別にわざわざ選んだわけでは無い。アジが釣れるという噂のある所がたまたま島だったのだ。房総の磯としては比較的水深があるところというのも共通点だが、これは私の好みもある。水深があった方が大物が期待出来る事と、カゴは深場を探るのがスピーディーだというのが好む理由。カゴ釣りは距離も出るのでエサ釣りの中では最も立体的に釣り場を攻める事が出来る釣法だと言える。そのアドバンテージが活かせる場所に惹かれるのは必然だろう。

2015年2月12日木曜日

南房・外房漂流記

2月7日(土)

2週前はインフルエンザ、1週前は降雪で釣行を諦めた。この週も雪が降ったが幸いにも積雪はなく、ようやく釣りに行けると気合が入る。3週前はアジが好調だったが、2度の大寒波を経て海の状況は大きく変わっただろう。多少なりとも水温が温かい、南房から外房にかけてを狙ってみようと考えていた。潮回りは中潮で潮位は見ての通りなのだが、がっつく私はそんなものは見ていなかった。

なかなかよろしい

大筋の計画としては暗いうちは南房・乙浜港の足場の良い堤防で釣り始め、朝間詰めが過ぎてからはしばし付近の磯を見学。宝来島、鴨川港の弁天島、灯台島(荒島)あたりを回ろうと思っていた。てっぺんを過ぎて土曜になってすぐに家を出る。道中は総じて順調だったが、館山道の単車線には毎度軽くイラッと来る。お金を取るならせめて片側2車線の道路にして欲しい。50kmちょいで走っているトラックの大名行列に付き合わされた日には、料金分のサービスが受けられているとは言い難い。

さて運転する事しばし。乙浜に着いたは良いがどうにも眠いので仮眠。ちょっと寝過ごしたかなという時間帯にようやく目覚めて釣り支度。風は4mほど。釣りに支障は無いが寒い。この季節に大事なのは何と言っても防寒。出来れば防水を兼ねた装備で暖かくして釣りに集中出来る環境を作りたい。

寝坊気味だがまだ真っ暗

困るのは手。安全上はグローブをしたいが、一度濡れてしまうと際限無く冷えて手がかじかんでしまう。私は3本だけ指の無い一般的な釣り用グローブを出来るだけ濡らさないように着用している。だがキッチン用のゴム手袋が一番良いのでは無いかと思い、先日100円ショップで購入してみた。使ってみたらレポートしたい。

船道を挟んで離れの堤が見える
渡しで3500円だっけな

乙浜港南側の堤防突端に向かうと2名のアジンガーが撤収するところ。1名残っていたカゴ師は船橋から来たそうで、問わず語りに釣況を教えてくれた。どうやらアジは群れでは入っておらず、居付きのものがたまにかかる程度だそうだ。やはり3週前とは全く状況が変わっている。厳しい戦いになりそうだ。

朝の乙浜では投げサビキを選択。投げる距離がそれほど遠くないのとアミコマセが3ブロックほどあって少し使いたかったからだ。だがこれは私のセオリーには反する。ある程度遠投する場合の釣り始めはオキアミ餌でカゴ。釣れ盛っているようならサビキに変更。これを外すとロクな事が無い。2時間ばかりバクダンを投げ続けたがボウズ。1名追加で私含め3名になっていた釣り場で1匹しか魚が揚がったのを見なかったので一時退却する事に。

すっかり明るくなった乙浜を後にしたのは6:30ごろ。勿体無いような気もしたが、それ以上に釣れない気配がアリアリなのだからしょうがない。すっぱり諦めて宝来島の下見に向かったのだが、この話はまた別の機会に。その後は太海港へ車を走らせた。

宝来島

太海港は仁右衛門島の間近で、堤防と島の間は狭いところでは30mほどしか無い。水深は深くて3ヒロ程度で、浅いわ狭いわで潮が早い。ここでは東京から来たイケメン兄さんから太海港についてのレクチャーを受ける事が出来た。

水温が明らかに下がっており、1週前には釣れ盛っていたアジがほとんどかからないとの事。なるほど、夜の2時から頑張っているそうだがクーラーにはアジが1匹だけ。しかしサイズは30弱ある。こんなサイズなら5匹も釣れれば充分酒が飲めるなぁ。

最近の釣り場では良く見られる光景だが、ここも餌釣り師よりアジンガーの方が多い。本来はコマセ禁止の釣り場だが、1月から3月はコマセOKと書いてある。ぜひ3月までに一度じっくり腰を落ち着けてみたいなと思いつつ、せっかく明るいので磯場も見ようと鴨川の弁天島と灯台島に向かう。この2つの釣り場についても後日の話とする。

結局は全ての下見が終わった10時ごろから車中で昼寝を始め、13時ごろに起床。寝る前に弁天島に入釣した紳士が渋い顔で戻って来たトコロだったので、鴨川は諦め太海港に戻る事にした。太海港近くの「まるよ」さんで飯を食う。味も値段もまずます。

太海港向かいの仁右衛門島

意外に早く「3月までには」と期した内容が実現の運びとなった。太海港では右側くの字の堤防先端の岩場で竿を出す事が出来た。堤防中程の曲がっている部分には灯台があり、ここも人気のポイントのようでアジンガーが数人竿を振っている。

私はここでもバクダンを投げ始めたのだが、潮が早くてポイントが作りづらい。先端に居るのは私の他にアジンガー1名、バクダン1名。3名揃って虚しく時間が過ぎて行く。一番最初に魚をかけたのはバクダン投げの地元のおじさんで、サビキの下の方の針にはオキアミを付けているようだ。

他の2人も色めき立つが、結局このおじさんが1匹追釣して終了。どこに行ってもこの日は釣れない日なんだなぁ。雨もちらほらと降ってきて、アジンガーとおじさんは帰ってしまった。私だけがおじさんが立っていた岩に場所を移して投げ続ける事に。コマセが無くなったので今度はカゴ仕掛けにして投げ入れると、おい、あれだけ魚気が無かったのにウキが沈んだじゃないか!

ようやく釣れたアジは居付きでよく太った金アジ24cm。刺し身に丁度良いサイズ。こいつを5匹釣ってゆっくり酒を飲むんだという強い気持ちに支えられ、この後、雨に打たれながら2時間ばかり竿を振るが結局釣果はこれだけ。釣り場に10時間ほど居て目にした魚はわずかに4匹。インフルエンザにかかったのが悔やまれるなぁ。

本命だし。

釣れたアジは翌朝に刺し身にしてゆっくり朝酒。旨かったけどちょっと疲れたな。宝来島、弁天島、灯台島の3島については後日レポート予定。