2015年12月4日金曜日

剣崎の夜釣り~そろそろ屋外で寝るのは厳しい11月のみそか

11/30 剣崎

剣崎のアジはいつまで釣れるのか。確認のために夜釣りを決行。夜が明けたら剣崎の最新カワハギ事情をリサーチしよういう2段構え。釣りにおける2段構えは、準備が良いと言うよりは器用貧乏の類で、結局どちらも中途半端な結果に終わっているような気がするが、ついついやってしまう。

いつもの駐車場に入れ、支度をして15分ほど歩く。平島の先端部分に釣り座を構えたのが2:30ごろ。月曜という事もあり釣り客は誰も居ない。今回は正攻法で軽めのカゴ仕掛け。それほど水深が無いのでステンカゴで撒き餌はアミコマセのみ、挿し餌にオキアミとした。などと書いても実はあまり意味が無い。

軽めの仕掛けに合わせて道糸も細めの安物PEで行ったのだが、これが間違い。仕掛けよりも強い道糸で行かなければ高切れになるのが道理だし、磯で根がきついのだから根掛かりは当たり前。あっという間にウキごと仕掛けを2揃い持って行かれた。

光源が尽きたのでウキ釣りはもう出来ない。探り釣りでもしようと仕掛けを替え、その辺りでウロウロと竿を出す。しかしまだ時間が早いようで全く反応が無い。ふと時計を見ると4時を少し回っている。車に戻るのに往復30分使うのも何だと、北風が吹き荒れる中、適当な岩を風除けにして寝転がる。

6時頃に松輪から船が一気に出港

やはりちょっと寒いかなと目を覚ましたのが5時過ぎで、ほんのり空が色付き始めていた。再びウロウロと探り釣るうち、有望なポイントを見つけた。3本針仕掛けにベラがちょいちょい釣れて来る中、アタリの数に比して餌の無くなる針の数の方が圧倒的に多い。これは間違いなくカワハギが居る。

君じゃないんですよ

しかし5.2m2号遠投磯竿で強風下にカワハギのアタリを拾うのは厳し過ぎる。あれやこれやとタイミングを計って竿を操るが本命はかからず。体が冷え切っていた事もあり、心が折れて納竿。今度はもう少し天気の穏やかな日中に挑戦してみるか。ここのところ自滅してる感がある。新しい事をやる時はしょうがない部分もあるけれど、練るべきところはもう少し練らないと。反省。

平島の先端から見た剣崎灯台

夜釣りのうみかぜ公園で試行錯誤

11/22 うみかぜ公園

この日は夜釣りでアジ、朝間詰めにカレイを狙い、7時には撤収しようというスケジュール。うみかぜ公園に到着したのは天辺頃。モールの2番目の柱あたりに釣り座設定。まずはアジの仕掛けを作る。

以前からウキ釣り時の底物の棚取りが面倒だと思っていたので、ぶっこみカゴを試してみようというのが今回のメインイベント。仕掛けを立たせつつ底まで沈むよう、程よい浮力の玉ウキを爆弾仕掛けのカゴの上に装着。ウキ止めは無しで遊動の電気ウキを着け、あたった時にどんな動きになるのか見る事にした。

ところが向い風が強すぎてろくに仕掛けが飛ばず、ウキも暴れてしまってアタリが分かるどころでは無い。結局この仕掛けは高切れを起こして諦めた。もう少し凪いだ時なら上手く働く可能性も僅かにあるので、機会を見てまた試してみたい。

夜明け前の横須賀

仕方なく投げ釣りに切り替えるが、カレイの夜釣りには1か月早い。宝くじ的に大物に遭えるかも、と言ったところ。全くアタリが無く退屈になった頃、隣のルアーマンがタチウオを揚げた。慌ててルアーロッドを車に取りに戻ったが、その後は特に変化も無く。寒さが我慢の限界を超えたので車に戻り、5時ごろまで長々と寝てしまった。

明け方、反対隣りの投げ釣り師に30cm程度のカレイがヒット。こちらは針が大きすぎたか反応なく、何事も無いままタイムアップ。実験結果も芳しくなく、失意の釣行となった。

2015年11月20日金曜日

11月中旬の観音山下で猫が増殖

11/16 観音山下

そろそろヒラメやカワハギの話が目立つ季節になって来た。我が愛しの青物はいつまで神奈川で釣れるのだろうか。横須賀あたりの陸っぱり情報を見ても、ポツリポツリとイナダが釣れる程度で鯖やらカツオは全く出て来ない。平日釣行のチャンスが出来たので実地に確認してみようと、のんびりと観音山に出かけてみる事にした。

のんびりと言っても釣り座に入ったのは5時をちょっと回ったあたり。荷物は今までになくコンパクトで、ほぼカゴ仕掛け一揃いと言って良い。カゴ、仕掛け、ウキだけは3つ持ったが、竿もリールもひとつ、ソフトクーラーにロックアイス一袋、コマセ2kgに刺し餌と配合1㎏、タモ、バケツ、ハサミ等の最小限の小道具。ここまで小さく纏まっていれば、どの磯でも入れる。

絶景

この日は3人のルアーマンがテラスに入っているのみで、カゴには最高のポジションが取れた。水を汲むと大型魚の稚魚らしき小物が数匹バケツに入っていた。以前にもこんな経験があったなと後日調べてみると、20141122日の釣行がそれ。季節や潮回りがほぼ同じ状況で、釣果は芳しくない。その時はそんな事は知らず、ほんのりと色付く水平線を眺めつつ竿を作った。

小さいのが水汲みバケツに5匹入っていた

海を見ると沖合150mあたりに潮目があるが、当方の射程は最大で80ほどだから届かない。サラシの出方は前方20m程度で普通レベル。これが40mほどになると沖でも磯魚の活性が高くなる。ちょっと狙い所を絞りづらい状況なので、実績のあるポイントに棚5mほどで投げてやる。しかし餌が手付かずで残って来る。少し浅くしても同じ。

程よいサラシが出ている

今度はタナを7mほどと深く取ってやると餌が無くなるようになった。たまにボロボロになるものもあるのでフグかなと思っていると、スレてかかって来た奴がやはり2匹居た。こうして釣れるタナを探り続けているうちに、生後半年ほどのトラ猫がこちらを窺っているのに気付いた。いつも居る隻眼の猫の親族のようでもあるが、良くある柄なので確信は持てない。ともあれ、私の釣果に興味津々なのは間違い無い。バケツの中の稚魚を与えると、どこかに持って行った。

5mほど離れたところで時を待つ

海に目を戻すと、潮目が80m以内に近寄っていたので重点的に狙うもアタリは無い。潮がそれほど利かないのでゆったりと流していた時にふと後ろを見ると


増えてるしwwwww

コマセを堂々と食ってるやんちゃな長兄には本気で困ったので、タモで30秒ほど拘束したら流石に顔を見せなくなった。他の連中は少しはマシだが、リュックの中にまで顔を突っ込んでいる。弁当があったらタモの刑に処して大人しくなって貰うところだが、特に取るものも無かろうと放っておく。

潮目が遠のいた満潮近くの7:30ごろ、サラシが40mほど沖まで伸びてこの日の最大となる。サラシの先端に仕掛けを入れ、カゴを振った瞬間にウキが消し込む。手応えは重くもなく軽くも無くで、揚がったのはシマダイとメジナの一荷。


20cmちょっとのシマダイを猫達に進呈したが、微妙に箱入りで食い方が分からないヘタレぶり。まだ元気だったので海にお帰り願う。メジナも25cm程度でリリースするところだが、これしか獲物が無いかもとキープ。この心配は的中し、1030に納竿するまで次の魚にお目にかかる事は無かった。

これで11月は情報が無い限りは青物を追いかけるのをやめる踏ん切りが付いた。来年は早々にカレイとカワハギに切り替える事にしよう。

2015年11月19日木曜日

2015年最後の?コバルト堤防

11/7 土肥コバルト堤防

名古屋住まいの友人・Cが東京モーターショーに仕事で来ると言うので、それに合わせて釣行を計画。どうせなら新たに開拓した土肥に行ってみようと、新幹線が停まる三島で6日の21時ごろに待ち合わせる。今回は長男さんと嫁も同行。これは少し大きめの車が良かろうと気を回して借りたステップWGNが故障していて高速が出せない。結局は代車としていつものプリウスを借りる事になってしまうんだから運が無い。

でかいトラブルがあった割に遅れは30分ほどで済んだ。三島でCを拾うと、暇潰しに入った飲み屋で美味い金目が食えたと嬉々としている。すぐに自分が釣った魚を山ほど食えるというのに魚を頼む阿呆が居るか、などと言って先を急ぐ。

7日は長潮で満潮が5時前、干潮が10時ごろ。最長でも正午までしか釣りが出来ないようなスケジュールで、8くらいまでに釣れないと厳しいだろう。ターゲットは夜はタチウオ、明るくなったらカゴで青物を狙ういつもの段取り。釣り場近くのコンビニでつまみやら酒を買い込み、釣りと飲みのどちらがメインなのやら、妙な荷物を抱えてコバルト堤防先端付近へと向かう。

少し欠けた半月で潮回りの悪さが判る

釣り客が居ても1名だろうと考えていたら、上段角とそのすぐ下の段に先客。聞けば金曜の朝からやっているようだ。イナダを数本にマダイと、なかなかの釣果だったとの事。休憩に入った彼らと交替するように我々も竿を出し始めたのが23時ごろだったか。

ビールを飲みながら、私はカツオの身餌で、Cはルアーでタチウオを狙う。私はほとんどウキを眺めているだけだから良いがCは忙しい。たまにアタリがあるようだ。ウキにも反応があるのだが食い込みが悪い。これはラチが開かないとキチンと合わせを入れてみると何やら反応が。ようやくタチウオとご対面か!?

ところが揚がって来たのは、姿はタチウオそっくりだけど30cmにも満たない妙な魚。これは以前にUさんが釣っていたのを見た事がある。何とか言う深海魚でタチウオでは無いという話。残念。その後も同じ魚を1匹追釣したが、本命は釣れず終い。ヤケ酒の挙句、3時ごろに屋外でごろ寝。4時半ごろに起き出してカゴ仕掛けを作り夜明けを待つ。

なんという魚か忘れてしまった

私は4号竿で2本針のオキアミ餌、C3号竿でステンカゴに白バケの吹き流し。明るくなると常連さんが集まって来て、いつものカゴ大会に突入。しかしこの日はかつて経験した事の無い渋さ。海を見ても何が悪いとは言えない。強いて言えば運が悪いとしか言い様が無い。今度こそはCに釣らせてやろうと意気込んで来たのだが、「今度こそ」と言いたくなるのはCの釣り運が無いからなわけで・・・。

スズナリの堤防全体で昼までに揚がったカツオがかろうじて2ケタくらい。私も1本だけ35cmほどのヒラソウダを確保。正午まで粘るも他に目ぼしい釣果は無く、涙の納竿となった。丈とアキを呼んで自宅で宴会をするはずだったが、肴が無くてはそれも叶わない。外で飲む事に変更して、下北沢で都夏→魚真→せっちゃんとハシゴをして憂さを晴らした。

都夏は魚が値段の割に量が少なく、味も普通以下でオススメ出来ない。対して魚真は下北の良心、ド定番。せっちゃんは客が居る限り開けていてくれる事、ゆっくり冷やしたEBISUの瓶がある事、安い事の3点が長所。食べ物は大抵のものは平均かそれ以下だが、牛スジの煮込みとチョリソーは超A級。

最初から最後まで運に見放されたかのような今回の釣行だったが、翌朝に捌いたカツオはCの口にも合ったようだった。ところで、しばらくは土肥に行く事も無いかと思うので、彼の地で仕入れた魚に関する情報を。イナダやヒラマサは皮が異様に剥がし難いが、腹と背に分けてやると格段に楽になる。料理人のUさんからの情報だからこれは確か。

何の関係もありません

2015年11月18日水曜日

剣崎で2度目のアジ狙い

11/1 剣崎

アジをしめて翌日も出撃。今回は長男さんも一緒。16時前に700円の駐車場に停め、ベット島の磯へと向かう。先端部には4名ほど先客が居て竿を出す余地が無さそう。そのうちの一人に話を聞くと、閂サイズのサヨリを見せてくれた。しかし目ぼしい獲物はそれだけで、全体的に渋いようだ。

まだ明るい内に地形をじっくり見て他日の備えとする。その後は「日曜だし先端の人達も早目に切り上げるだろう」という甘い見通しを抱きつつ、取り急ぎワンド内に釣り座を構えた。私はカゴ、長男さんはルアー。すぐに暗くなるだろうとハナから電気ウキを点けた。

満潮は19時で、この夕間詰はかなりのチャンス。それなのに全くアタリが無い。広くワンド内を1時間ほど探ってみるが状況は変わらない。以前も書いた気がするが、東京近郊はアジ釣りすらハードだ。ハズレ率が多すぎる。

釣りに飽きた長男さんは、リールに糸が絡まったと言って私に携帯を貸せと要求して来る。ここは磯だし、絡まった糸を直して釣りを続行するのが正しい姿だろう。そう言いたい気もするが、こちらは何とか釣果を得ようと躍起になっているところ。面倒は御免だと携帯を渡す。するとYouTubeでワンパンマンのオープニングをかけて歌い始めた。狂ったように何度もその1だけをかけて熱唱。

この日は満潮の19時ごろまで竿を出したが、結局私はつるっぱげ。サイタマの呪いか?長男さんに先端の釣果を聞きに行かせたが、そちらも12匹が良いところのようだ。まぁこういう日もあるかと帰途に就く。満潮時に帰ったものだから水没している個所もあり、スニーカーの長男さんを抱えて渡る場面もあった。

道中の古井戸を見てお化けが出そうだなと声をかけても平気そう。ビビリの長男さんにしては意外だったが、帰宅してからその時は相当怖かったと不平を鳴らしていた。1時間も歌ってたんだからさぞ上手くなったろうとワンパンマンの歌を歌わせてみたところ、半分くらいしか歌詞を覚えていない。自由だなー。

2015年11月5日木曜日

ようやく対面~剣崎の大アジ

10/31 剣崎

剣崎には磯まで車で降りれる道があるというので行ってみたのだが、とにかく道が狭いし舗装も完全では無い。砂浜での走行性も多少求められる。車幅が狭くて4WDで車高が高い車が必要。調べてみたがスズキのジムニーとかハスラーあたりが向いているだろう。買わないけど。

この日は新兵器がひとつ。私は磯に入る際に70リットルのリュックを背負っていくのだが、10リットルのハードシェルクーラーが入りきらないのでどうしても片手がふさがってしまう。どうにか手ぶらで磯を歩きたいと、リュックに入るサイズの頑丈で防水のソフトクーラーを探したところ、なかなか良さげな製品に辿り着いたのだ。



今回の新兵器。気温20度弱の夜釣りでロックアイスを一袋入れて持って行ったところ
12時間後も半分ほど氷が残っていた。
畳むとそれこそロックアイス程度の大きさになる。

コンパクトで道具やエサは全てリュックに収める事が出来た。両手が使えればロープ使用必須の磯にも入れるようになるので、このクーラーは非常に大きな意味合いを持っている。これで来年は外房・黒鼻の磯にも行けるし、鴨川の灯台島でも困る事は無いというもの。

磯際に停める

剣崎に来た目的は、夜釣りでお目にかかれるという大アジ。私は電気ウキが沈む光景とアジが共に大好物なので、剣崎の大アジの噂はいつか確かめねばと思っていたのだ。この日は中潮で天辺を回ったあたりがド干潮。30日の0時ごろから磯に入ったが、釣れるなら2時ごろからかなと予想していた。

今回は平島の磯へ。ワンド中ほどに座を構えていた常連さんに話を聞いたところ、20時ごろに1匹でその後はアタリが無いそうだ。棚はワンド内で12ヒロ。私と同じく次の山は2時ごろからだろうとの読み。クーラーを見せて貰うと、陸から釣ったとは思えない大きさのアジが!30cmは楽に超えているだろう。期待に胸が高鳴るのが抑えられない。

先端には先客が居たので、ちょっと釣りにくいがワンド入口から20mほどの張り出しに釣り座を構える。干潮時は足場が良いが、明らかに満潮時はほぼ水没して1畳くらいしか座が取れなそうな場所。7時間で150cmの潮位差があるらしいから、早い時は1時間で30cm近く潮が満ちてくるだろう。気を付けないと。

この日は2号竿で、棚2ヒロならとステンカゴに5号錘、ウキは・・・生憎8号からしか無い。6号を買い足しておかなければ。仕掛けはハリス33m、チヌ針3号を2本で3Lのオキアミ餌を付けた。どうせ最初は釣れるまいと、星など見ながらコマセを節約しつつ様子見。2時を回り、そろそろ本気を出すかと思った矢先、ワンドを挟んでベット島先端に残っていた最後の釣り人が撤収。お蔭でベット島近くのワンド入口まで投げても問題なくなった。

ワンド入口のベット島付近は白波が立っていて、何か障害物があるのが見て取れる。根掛かり覚悟で付近に仕掛けを入れると、遂にウキがぼやーっと沈んで行ったではないか。軽く竿を立てるとアジらしき引き。それほど強くはなかったので20cmそこそこかと予想していたら、揚がって来たのは30オーバーの大アジ。恥ずかしながら20cm台前半のアジしか釣った事が無かったので、びっくりして「デカッ!」と声が出てしまった。

全く大きさが伝わらない芸術的な一枚

満ちてくる潮に合わせて高場に荷物を逃がしながらの釣り。この後も1時間に1匹程度とスローなペースではあったが、夜明けまでに3匹を確保して撤収。先ほど話を聞いた常連さんの追釣は1匹にとどまったという事なので、ワンドにはほとんど入って来なかったようである。この日は外海側に軍配が上がったが、ワンド内の方がコマセが効くので、数が伸びる時はワンド内の方が断然だそうだ。

5匹だと3人で食べきれないかも

ほんの3匹とは言え全て30cmオーバーの良型。刺身にすると大皿が一杯になった。この日も朝から酒盛りで幸せな釣食。少し余るかと思ったら嫁と長男さんの箸が進んで、あっさりと無くなってしまった。剣崎の大アジ、何月ごろまで釣れるか確かめないとな。



2015年11月4日水曜日

初のスマガツオ

10/23 土肥

木曜の夜から土肥入り。例によってUさんの隣で太刀魚のウキ釣りをするが全く反応なし。幽霊魚とも言われるタチウオが拝めないのは、私に霊感が無い故か。何かに呪われたかのように釣れない。1本見られればトンネルから抜けられそうな気がするのだが、早々に心が折れ翌朝に備えて寝る事にした。

勝負は明るくなってから

23日は若潮で、朝8時半ごろが底。この日はなぜかヒラソウダばかりが釣れ、40cmオーバーも混じった。10時半ごろにはソウダと違う潜るタイプの引き。巨大なアイゴか真鯛でもかかったかと思えば、表層で横走りを始める。念のためタモを出すと45cmほどのスマガツオ。

胸元の黒い星がスマガツオの証

胸鰭下に黒い星が付いているのが特徴で、これをヤイトと言うそうな。初魚種だったので少しネットを眺めてみると、主に南日本で獲れる魚だが漁獲量は多くなく、市場流通することも少ないようである。本ガツオに勝るとも劣らない味とされるそうで、晩酌の楽しみが増えた。

言い忘れていたがコバルト堤防のすぐ隣に清水-土肥間を運行しているフェリーの発着所がある。この航路は珍しい海上の県道223号として認定されている。富士山がゆっくり眺められるフジサン号線というわけだ。このフェリーが1日に4回発着するのだが、これが来ると釣れる事が多い。付近の海流が大きく乱れる事が関係しているのだろう。9:2012:0014:4017:20に土肥発なので、釣れなくなった時はこの時間まで休憩するのも手。

この日も上段カド

この日は心行くまで釣りを堪能し、納竿したのは20時を回った頃。片付けてから車内でたっぷり睡眠を取り、日付が変わってから帰路に就いた。帰ってすぐにスマを捌くと、身の見た目は本マグロのようできめが細かい。実際の味や食感もマグロに近いものがあるが、カツオらしい酸味もあって、確かにこれは美味。刺身で戴く事にした。

45cmのヒラソウダはたっぷりと脂が乗っている。これもタタキでなく刺身にしたのだが、輪をかけて旨い。早朝から酒盛りをしてからぐっすりと夕方まで寝てしまったが、起きても幸福感が続いている。箱根で23泊するとこういう状態になる事があるが、たった1食でこうなったのは初めて。これだから釣りは止められない。

剣崎視察

10/18 剣崎

この日は台風の影響もあり、釣りには向かないコンディション。しかし早く起きてしまったし、剣崎の見学でも行こうと思い立ち、昼には帰るつもりで家を出る。

いつもは遠くから米粒のように見えている剣崎灯台

剣崎灯台着は7時半ごろで駐車場は1700円。トラ猫がうじゃうじゃ居る。そこからベット島の磯までは10分程度。道すがら、帰って行くルーマン2人組に話を聞くと、夜明け直前のヒラスズキが良かったそうな。この荒れようじゃヒラスズキには絶好だろうと思える海況で、あわよくばと持ってきた餌木は役に立ちそうにない。

ヒラスズキ食べたい

暑そうだったので下はスパイクブーツにコットンのカーゴパンツ。上はレインウェアだったが前を開けていた。そんな格好で、どこなら波をかぶらずに済むかと見回していると、正面から高波が来てたっぷりと水をかぶってしまった。パンツまでずぶ濡れ。

風は強かったが比較的暖かく、これならすぐ乾くなとそのままルアーを投げにかかる。台風も近いことだし空いているだろうと多寡を括っていたら、日曜日でもあり家族連れを含めてかなりの釣り客の多さ。まともな釣り座は空いていない。2時間ほど投げたが気配皆無で撤退。

その後は盗人狩りの入口、毘沙門港まで行ってみたが車の多さに辟易して磯に出るのは諦めた。代わりにいつもの宮川港を一望出来る橋の上から写真撮影など。ここから双眼鏡で見れば釣り座が空いているかも一目瞭然。さて、そろそろ帰らないと昼飯に間に合わない。

宮川港
いつも釣っているのは左奥の丸い山の向こうの磯


2015年11月2日月曜日

西伊豆最強!? 宇久須港

10/13-14 宇久須-土肥

土肥通いの間に近隣の釣り場の噂もかなり仕入れる事が出来た。真鯛なら南に二つ目の港である田子港が良いとか、土肥以外の港なら富士山を眺めながら釣りが出来るとか。そして常連さんが口を揃えて釣れると言うのが土肥から車で15ほど南にある宇久須港。確かにネット上でも土肥より評価が高い。これは現場調査をしなければなるまい。

この日は1430ごろ宇久須港に到着。明るいうちは宇久須、日が暮れたら土肥でという目論見。宇久須の赤灯堤防の付け根には駐車スペースがあり、20台くらいは停められるだろうか。赤灯先端付近に座を取ったが、後で聞いたところでは中ほどの方が良いらしい。

雲は無いが風は10m近くある

 宇久須で青物を狙うなら、赤灯堤防に積んであるテトラ上からの釣りになる。このテトラには掟があり、どんなに混んでいてもひとつ置きに釣り座を取らないと怒られるそうだ。テトラ自体は小型の正三角錐タイプなので、普通のテトラよりは足場は良い。

普通のテトラ

風が強い影響で若干うねりがあるが、意に介せずカゴを投げにかかる。しかし初見の港としてはやはり風が強すぎたか。潮が見えないし、水深を計ろうにも向かい風で碌にカゴが飛ばないので意味が無い。ついでにアタリも一向に無い。しばし自分の竿はそっちのけで他人の竿をじっと見ていたが、どこにも大物の気配は無い。高い壁の無くなる辺りで爆弾を投げていた人は豆アジを沢山釣っていたが、それを追っている魚は居ないようだ。

内房・下洲港も三角錐テトラだったなぁ

日が傾き始めると間詰めのシーバス狙いのルアーマンが数人先端までやって来たが、結局誰も20cm以上の魚を揚げなかった。気合が入っている時に限って釣れない。そんな経験、誰しもあるだろう。この宇久須が静浦と並んで青物の実績が高いとか調べなければ気合い入らなかったのに。くそぅ。

いろいろ沈んで行く

日が暮れてから土肥に移動すると、例によってUさんがタチウオ釣りを始めている。並んで竿を出しながら一杯やっていたが、一向にウキに変化が無い。根魚でも狙っていれば確実に釣果はあるのだろうが、一匹で良いからタチウオが釣りたいとウキを浮かべ続ける。結局、気持ちだけでは魚は釣れんというのは再確認出来た。

1km以上離れたイカ釣り船の漁火
写真では分かりづらいが、球場か!くらい

翌朝はカツオに加えてイナダが10本ちょっと揚がり、私も自身で一本、貰いもの1本の計2本をクーラーに収めた。料理人のUさんはこの日揚がったイナダの刺身を持って来て皆に振る舞っていた。さすがプロ、見事な出来栄え。ご馳走様でした。私の隣に入っていたルアーマンは達者な人で、じっくりとアクションを見せて貰いコツも教示して貰った。ついでにイナダも貰った(ぉ)。軽めのアクションは大事ですよね、感謝です。

イナダを阪神カラーと形容する日が来ようとは

さて、この日もタチウオは釣れず・・・。果たして年内に釣れるのだろうか。

イナダだけでもいっか


2015年10月29日木曜日

ウツボ祭りときどき土肥コバルト堤防解説

10/10

今回は解説も交えるので少々長い。

土肥の楽しさは長男さんにも教えてやらねばなるまいと車に乗せて金曜の夜に家を出、日付が変わる前に土肥に到着。長男さんは寝こけていたが、こちらは寝ている場合ではない。タチウオのウキ釣り仕掛けを持って堤防の先に向かうと、ひとつだけ電気ウキが浮いており、これは案の定Uさん。隣に入らせて貰う。

霧が出ていて夜光虫も少々。最近読んだBlogでは、夜光虫を追ってベイトが入るので、多すぎない夜光虫は青物爆釣に繋がるサインだという。この日は注意して見ないと分からない程度の発光量だが、これはどう評価すべきか。Uさんに状況を聞くと、それほど景気は良くない。夜のうちは植物性プランクトンが光合成出来ないから、夜光虫は酸素濃度が低くなる要因にしかならないという事か。そそくさと竿を作る。

ここで釣ったマルソウダの塩漬けを付け、棚5mで例のがまかつのワイヤー2本針仕掛けを流すが、なかなかアタリが出ない。1度だけアジでもかかったかのようにウキが沈んですぐに浮いてきてしまった。回収するとカツオは皮だけになっている。どうもタチウオではなかったようだが、魚種が何かまでは分からない。2時間ほどやって心が折れ、太刀魚の連敗記録を伸ばす羽目になった。朝間詰めまで仮眠を取る。
  
混むのは先端から


ここで少し土肥コバルト堤防について解説。この堤防は高低2段に分かれている。青物を狙うなら先端部で、上段2名と下段4名程度が圧倒的に有利。上段の中ほどから根本付近ではアオリイカやオオモンハタが釣れているのを見かけた。フカセの人もよく見かける。先端部だと上段に登るのは成人男性でぎりぎり。とは言え堤防付け根の方は低くなっているから、女性や子供でもそれほど心配ない。

足元の水深は5m程度で、堤防付近は底に石が敷き詰めてあるので根掛かり注意。40mも投げると水深は20mほどになるので、それほど遠投せずともカケアガリに仕掛けが入る事になる。常連さんは30m付近に距離を揃えてカゴを入れる事が多く、棚を2ヒロ以内にして同距離に投げ入れていれば、ちょいちょいカツオの群れが入って来る。協力して手返し良くコマセを撒いていれば入れ食いが長く続き、この時は白バケが有利。運が良ければイナダも食ってくる。

オキアミで釣れた42cmのイナダ
棚は2ヒロと浅い

食いが落ち着いている時はオキアミ有利で、棚や距離などあれこれ工夫してみると良い。堤防周りにはネンブツダイが常に群れており、これを足元で泳がせてカンパチを釣った人もいるそうな。大小のナブラが立つ事も多く、メタルジグを一本用意しておくのも手。特に朝間詰めはルアーや弓角を投げる人が多い。



さて、4時半ごろからまた堤防に出てルアー竿とカゴ仕掛けを用意する。ひとまずルアーで様子を見るが何もかからない。Uさんはちょいちょいカマスをかけているようだ。5時半ごろにはすっかり明るくなり、長男さんを叩き起こす。特に面倒は見なかったが、ルアー竿を仕立ててジグを投げ始めた。だいぶサマになって来ているが、たまにあらぬ方向に投げてご迷惑をお掛けしていたようだ。

私はずっとカゴでぼちぼちソウダとゴマサバを釣っていたが、8ごろには満腹気味。ルアーで全く釣れない長男さんに、私の竿にかかったカツオを取り込みまでやらせてやった。竿の重さと引きに耐えかねてちょいちょい糸フケを作るものだから、すっかり仕掛けをだめにしてしまった。

Uさんは堤防の内向きで泳がせで遊んでおり、大型のエイを揚げたので長男さんは喜んで見に行っていた。その後も泳がせたカマスにアオリがかぶりつくのを観察したりと楽しんでいたようだが、水中にある生物を発見して騒ぎ出した。ウツボである。釣れた青物の頭やワタをたまに堤防際に落としているので、それを目当てに1m近いウツボが5匹ほども集まっていたのだ。

私は高知でウツボ料理を食べて以来、何とかして自分もウツボを釣って料理出来ないものかと考えていたので、「ウツボを釣ろう!」と大興奮して騒ぐ長男さんの言葉に乗る事にした。最も頑丈な針は40gのジグに付けていたシングルフック。それにマルソウダの切り身を付けて底近くに落としてやると、すぐに竿先に反応がある。


そこそこ警戒心はあるようで、早目に合わせると餌を放してしまう。だが所詮は捕食側の警戒レベルというもので、すぐに同じ餌に食いついてくる。根に潜られない程度に餌を沈めて何度か合わせるうちにがっちり針掛かりした。竿を糸と平行にして強引に巻きタモに入れて陸上へ。

あぶなーーい!

測りはしなかったが目測90cmくらいか。網に食いついて体を捩じりぶちぶちと引きちぎったり、8の字に締め付けたりしていて獰猛この上無い。シングルフックは完全にのされており、口の強さが窺われる。どうやって〆ようかと試行錯誤したが、コマセ解凍用に持ってきたスコップでパーンと頭をはたくと脳震盪を起こして怯む。ここですかさず頭を踏みつけてナイフを入れると楽に片が付いた。この後も2匹追釣して計3匹。まだ釣ろうとする長男さんをなだめて納竿して貰った。

針はすっかり伸びてしまった

帰りは東名でひどい事故渋滞に巻き込まれ、2時間ほど余分にかかった。家ではウツボと悪戦苦闘し、何とか3匹とも解体。どんなに手荒に扱っても身崩れせず、蛇でも捌いているかのようだった。生姜醤油に付け込んだ唐揚げにはビール、塩焼きには日本酒が合う。冷凍にも耐えるので、後日も思い出したように解凍してはウツボ料理を楽しんだ。見た目的に嫁には不評だったが、これはやめられん。

見るからに旨そうな白身